- 2019-6-17
- 建設業
五十嵐工業株式会社 会長 五十嵐 亮一(59歳)中津川市出身
東濃エリアで設備工事シェアNo.1、給排水・空調設備工事全般・業務用水回り工事の施工を行う五十嵐工業(株)会長へお話を伺いました。
「どんぶり経営から心の経営へ、挑戦こそが成長のカギ」
父の後継ぎを見据え修行に出る
五十嵐工業株式会社(以下、五十嵐工業)は、五十嵐 亮一会長(以下、亮一会長)のお父様が昭和46年に設立しました。
お父様は、息子達に会社を継いで欲しいと、日頃より申し伝えていたようです。
「工業専門学校卒業後は、建築設計事務所へ入社し、建築設備についての基礎知識を習得しました。建築設計事務所に勤務して3年経った頃、父より五十嵐工業へ入社するよう打診がありました。当時、高度経済成長期で仕事が多く、人手も不足していたこともあり、24歳の時に入社することを決めました。」
先輩の死がターニングポイントに、現場から経営の道へ
五十嵐工業入社後は、現場管理と設計の業務で現場の仕事を支えていた亮一会長。
平成3年、バブルも終わりがけの頃、世の中は建設ラッシュ。会社は多忙を極めていました。そんな時、亮一会長と一緒に現場をとりまとめていた、先輩社員が43歳と言う若さで突然死してしまいます。
「突然の仲間の不幸で悲しくて仕方ありませんでした。しかし仕事は待ってくれない、自分の担当業務で手一杯の中、先輩の分も業務を引き継ぎ、会社内の仕事を回していかなければならなくなりました。
おのずと、従業員一人一人の作業負担が増え、その結果、会社を去っていく者も出てきました。従業員が去れば、残っている従業員の負担がさらに増えるという状況に陥ってしまいました。
この件がきっかけで、いやがおうにも現場業務から指示を出す立場、マネジメントという業務を引き受けることになりました。」
社長就任エピソード
平成15年2月、銀行から亮一会長宛てに電報が届きます。電報の内容とは、「社長就任おめでとうございます」という内容でした。
五十嵐工業の決算は8月、その時すでに登記簿の内容も書き換えられ、お父様が会長へ、亮一さんが社長へ、弟の英二さんは専務へ、人事が決まっていたそうです。
「決算は8月なのに、自分が社長になっていたことに気付いたのが翌年2月、しかも銀行からの電報で気付くという(笑)今では笑い話ですが当時の驚きは相当なものでした。」
どんぶり経営、社長から退いて得た気付き
社長を5年勤めた後、亮一会長は一旦役職から退き、社長職は弟の英二さんが引き継ぎます。その数年後、亮一さんは会長職へと就任します。
亮一会長は、社長就任当時、特にビジョンや理念など無く、経営もどんぶり勘定な所があったと言います。
「一旦社長を離れたことで、大切なものを見落としていたことに気付きました。
それは、経営において人との関わり方がとても大切だと言うこと。そして何より、人を変えるのではなく自分が率先して変化していかねばならないことに気付き、経営の学びが深まりました。
恥ずかしい話ですが、それまでは現場で怒鳴ったりきつく叱ったりすることもあり、人材にも金銭的にも、ずさんな経営管理をしていました。」
第二のターニングポイント、倫理法人会との出会い
健全な経営をしていくために大切なのは、「自分が成長すること」と話す、亮一会長。
「成長するためには学び続けること、経験を積むことが必要です。小さな経験でも層のように積み重ねることで厚みを増していく。経験を積むには、挑戦が大事。言い訳や先入観、恐怖心を乗り越え、一歩を踏み出す挑戦が、人を大きく深くするのだと思います。」
そんな亮一会長も若い頃は、壁が立ちはだかっても要領よく回避しながら生きてきた、と言います。
しかし、そんな自分の弱点に気付いても、何をどこから変えたら良いのか、そんな時「倫理」という学びに出会います。
「私は倫理法人会で、経営者の心の在り方を学び、また倫理の学びを実践しているたくさんの素晴らしい経営者と出会い、挑戦することの大切さに気付くことができました。また、この出会いがきっかけで、会社経営や人との関わりについての考えに変化が訪れました。」
※「倫理法人会」とは、経営者の自己革新をはかり、心の経営をめざす人々のネットワークを拡げ、共尊共生の精神で健全な繁栄と、地域社会の発展に貢献することを目的とした団体。
日本でいちばん大切にしたい会社大賞を目指す
従業員の豊かさとスキルアップのため、試行錯誤していくと言う亮一会長に、今後の目標について伺いました。
「まずは、地域のために会社を存続させること。そして、会社を成長させるために、挑戦を続けていくこと。そのために社内の仕組み作りに力を入れていきたいと考えています。
なかなか難しいと思いますが、『日本でいちばん大切にしたい会社大賞』を取りたいですね。社員満足度が高く、収益も確保できて、地域貢献をしていきたいです。」
次世代を担う若者へのメッセージ
「学び、実行する勇気を持て!
たくさん経験を積んで、深みのある人間になって欲しいです。目先の短期的な目線ではなく、長期的な目線で今の状況を見てください。」
常に学ぶ姿勢を持ち、アップデートされた知識や考えで様々なアイデアを繰り出す亮一会長。冗談を言って笑わせる、そんな茶目っ気たっぷりの人柄の向こうには、自分の苦手なことや弱点と真摯に向き合い、挑戦し続ける真面目さと熱い想いがありました。
基本情報 | |
会社名 | 五十嵐工業株式会社 |
代表者名 | 会長 五十嵐 亮一、社長 五十嵐 英二 |
所在地 | (本社)〒509-9132 岐阜県中津川市茄子川2077-8 (多治見営業所)〒507-0038 岐阜県多治見市白山町3-13-1 白山マンション1階B号室 (瑞浪営業所)〒509-6471 岐阜県瑞浪市大湫町871番地 |
TEL/FAX | (本社)TEL:0573-68-2161/FAX:0573-68-2197 |
業務内容 | 給排水衛生設備、空調設備の設計・施工、水道施設工事、機械器具設置工事、消防施設工事、電気工事、環境事業など |
公式サイト | https://www.igarashi-ec.jp/ |
求人サイト | http://www.igarashi-kyujin.com/ |
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